二日酔いにならずに宴会コンパを楽しむお酒の飲み方教えます

コンパ

飲み過ぎて二日酔いになると気分が落ち込むのは異常なのか?

宴会コンパとお酒は切っても切り離せない密接な関係にあります。もちろんお酒が飲めない人はお茶やジュースなどのソフトドリンクを口にしますが、お酒を飲める人には宴会コンパニオンがお酌をしたり、新しいお酒を持ってきてくれたりするわけです。当然ながら男性客たちは宴会コンパニオンの女性に薦められたお酒をどんどん空にし、酔うほどにテンションは爆上がり。いつしか宴席は飲めや歌えやのドンチャン騒ぎになるのであります。仮に宴会コンパで、お酒を飲める人が飲まずに女性たちとお喋りするだけなら、楽しさは半減するどころか「そもそも酒抜きの宴会コンパなんて出たくない!」とおっしゃる人たちが大方ではないでしょうか? つまり宴会コンパとお酒は、文字どおり車の両輪のようなものなのです。しかしながら過日、小生こと不肖・西口は30代後半の知人男性からお酒にまつわる興味深い話を聞きました。読者の皆さんにとっても決して他人事ではないと思いますので、ご紹介させていただきます。知人男性は以下のように話すのです。

「ここ数年そうなのですが、お酒を飲んだ翌日に精神的に酷く落ち込むことがよくあるのです。僕は基本的にお酒を飲むのが好きで、西口さんのように宴会コンパにもたまに出席することがあります。もちろんお酒を飲んでいるときは凄く楽しいですし、酔った勢いで当たり前のように2軒目、3軒目とハシゴをすることも珍しくありません。ところがお酒をたくさん飲んで盛り上がれば盛り上がるほど、翌日になると気持ちがガクンと物凄く沈むのです。端的にいって、うつ状態といっても言い過ぎではありません。なんだか自分の人生が虚しくて仕方なくなるような心境に陥ってしまうのです。僕は精神的にどこかおかしいのでしょうか?」(30代後半の知人男性)

これはなかなかに深い悩みごとというか、ご相談といえます。小生なんぞ、日常的に同様の経験をしていますので、彼の気持ちが手に取るように分かります。結論を申し上げますと、お酒を飲んだ翌日の精神的な落ち込みをなくす決定的な方法はありませんが、ある程度軽くする方法はあります。当ブログの読者の中にはお酒好きの方々が多いと思いますので、今回はお酒と精神状態の関係についてお話しさせていただきます。

不安やうつの原因はアルコール離脱により脳が活性化するためで異常ナシ

読者の皆さんの中には、会社の同僚や親しい仲間と一緒にお酒を飲んだ翌日に、「昨夜は大失敗した…」と後悔したことのある人も多いのではないでしょうか? お酒に酔った勢いで、いらない一言がついつい口から出てしまったとか、 酔っ払いすぎて周囲の人に介抱されたとか、はたまた翌朝になって財布の中身を見てみたらスッカラカンで、いったい何にお金を使ったのかまったく覚えていないとか…。しかしながら、これらのお酒にまつわる失敗は多くの人たちが少なからず経験していることで、前出の30代後半の知人男性が悩んでいるような精神的な落ち込みとは本質的に異なります。というのも多くの人たちは「昨夜は、やからしちゃった…」と後悔しているのであって、知人男性のように気持ちが物凄く落ち込んで、うつ状態に陥っているわけではないからです。前述したとおり、不肖・西口もこの知人男性と同じような精神状態に陥ることがしばしばありますが、小生が知り合いの酒好きに聞き取りをする形でリサーチしたかぎりにおいては、お酒を飲んだ翌日に気持ちがガクンと落ち込むという人はどうやら少数派のようです。小生が聞き取りをしたすべての人たちが異口同音に「お酒を飲んだ翌日に落ち込むってどういうこと?」「西口さんがおかしいんじゃないの?」と話し、理解しがたい様子でした。これに対して、心療内科が専門のある医師は「お酒を飲み過ぎると翌朝、精神的に支障を来すのは当然のことです」といって以下のように続けます。

「お酒を飲み過ぎて二日酔いになると頭痛がしたり、吐き気がしたり、口が乾いたり、めまいがしたりなど、身体にさまざまな変調を来します。また人によっては精神面にも変調を来し、不安を感じたり、うつ状態になったりすることがありますが、これはアルコールに中枢神経を抑制する作用があるからにほかなりません。アルコールには脳の偏桃体に働き掛けて、闘争・逃走反応やストレス反応を抑制する作用があるのです。したがって、お酒を飲んだ翌日に不安になったり、うつ状態になったりするのは、血中アルコール濃度が低下するにつれて、闘争・逃走反応やストレス反応に対する抑制作用が薄らぎ、脳が過剰に活性化するためだと考えられています。西口さんも知人男性も不安障害などの精神疾患ではありませんので、どうぞご安心ください」(心療内科医)

この医師によると、飲酒後に不安感が生じたり、うつ状態になったりするのは決して珍しいことではなく、医学界には「二日酔い(Hangover)」と「不安(Anxiety)」を組み合わせた「ハングザイエティー(Hangxiety)」という造語があるほどだといいます。

高アルコール度数のストロング系酎ハイが二日酔いになりやすい理由

それでは飲酒後の精神的不調であるハングザエティーを軽減する方法はないのでしょうか? 前出の心療内科医は以下のように話します。

「一番良いのは、まったくお酒を飲まないことです。そうはいっても、西口さんには無理でしょうが…(笑)。現実的には、自分が飲みたいと思っている量よりも少なめのお酒で切り上げるのがベターですが、どうしてもある程度の量を飲まなければならないのであれば、お酒と一緒に十分な水分補給を心掛けることが大切です。具体的には、お酒を飲む前、お酒を飲んでいる間、お酒を飲み終わった後にも水を飲んでください。もちろん空腹のままお酒を飲むのではなく、おつまみを食べながら自分のペースで飲むことも大切です」(心療内科医)

読者の皆さんは宴会コンパのときに、どんなお酒を飲むでしょうか? 会場が居酒屋などの飲食店であれば生ビールや日本酒、サワー、ウイスキー、温泉宿泊施設であれば瓶ビールや日本酒、焼酎ないしウイスキーの水割りなどが多いのではないでしょうか? これらのお酒は前出の心療内科医がアドバイスするように、十分な水分を取りながら飲むようにしましょう。一方、宴会コンパの席で飲むことはまずないと思われますが、不肖・西口の経験上、気を付けて飲まなければならないお酒があります。それは何を隠そう、ストロング系酎ハイです。ストロング系酎ハイはアルコール度数が7~9%の酎ハイのことをいいますが、低価格で手っ取り早く酔うことができるとして大変人気を集めているのはご存じのとおりです。ストロング系酎ハイは甘くて炭酸が効いていて飲み口がいいものだから、ビールのようにゴクゴク飲めてしまいます。ところがアルコール度数はビールが5%なのに対して、ストロング系酎ハイは7~9%に上るわけですから、ビールと同じペースで飲んだら同じ時間当たり2倍近い量のアルコールを摂取することになります。当然、酔っ払ってしまうわけですよ。しかもアルコール成分にも注目しなければなりません。これはストロング系酎ハイに限らず缶酎ハイ全般にいえることですが、多くの方々は缶酎ハイの名称には“酎”が付いているため焼酎がベースだと考えているかもしれません。しかし実際には焼酎が使用されている缶酎ハイは非常に稀で、そのほとんどはウオッカがベースとなっています。このウオッカが曲者で、缶酎ハイ自体が他のアルコール類に比べても低価格なことからも想像がつくように、極めて廉価なウオッカが使われているのです。このため居酒屋などの飲食店で出てくる焼酎で作った酎ハイに比べると酔いが深くなりがちですし、二日酔いにもなりやすいといわれています。読者の皆さんの中に、「ストロング系酎ハイをついつい飲み過ぎて、翌朝に酷い二日酔いを経験したことがある」という方はいらっしゃいませんか? これはストロング系酎ハイのアルコール度数の高さもさることながら、不純物を相当含む廉価なウオッカを摂取したことによって、有害物質のアセトアルデヒドが大量に生成されたためだと考えられています。したがって温泉宿泊施設での宴会コンパの二次会、三次会などで部屋飲みをするときには、ストロング系酎ハイは避けて、より不純物の含有量が少ないビールやウイスキーにしておくのがベターといえるかもしれません。皆さん、是非とも参考にしてみてください。

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